川崎市消防局 スマホで119番可能に 聴覚障害者に新システム
川崎市消防局は今月から、言葉でのコミュニケーションが困難な人が携帯電話のボタン操作のみで119番通報できるシステム「川崎WEB119」について、スマートフォンでも利用できるようにした。同局では利用者の普及拡大を図りたいとしている。
この「川崎WEB119」は、携帯電話の画面を通じて消防局の指令センターへ通報し、救急車や消防車を要請することができるシステム。聴覚障害や中途失聴などの理由で会話が困難な人を対象として、市内からの通報に限定して2009年からシステムの運用を始めた。ただ、これまではGPS機能を搭載した従来型の携帯電話のみに利用が限られていた。
今回のシステム変更で利用できるようになったのは「iOS」や「Android」を搭載したスマートフォン。インターネットに接続し、画面の案内に従って操作することで通報できる。チャット機能で消防職員とやりとりをすることもできる。また、GPS機能が無くても第3世代以降の携帯電話なら利用できるようになった。ウインドウズフォンやPHSからは利用できない。
普及に課題も
市消防局によると、市内の聴覚障害・中途失聴の届出数は約3300人という。ただ、このシステムに登録している人は市内で66人(5月13日時点)と、普及していないのが現状。09年に運用を開始以来、4件の救急要請があった。ファクシミリを使った「FAX119」もあり、年間10件ほどの利用があるという。
市の担当者は「ファックスに比べてWEB119は外出先からでも通報できるというメリットがある。もっと周知し、多くの人にいざというときには使ってほしい」と話している。
利用登録申請書は川崎市のホームページからダウンロードできるほか、市内の各消防署や南部・中部・北部の各身体障害者福祉会館などで配布している。
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3月29日
3月22日