柿生郷土史料館の支援委員長に就任した 原 慶應さん 王禅寺東在住 63歳
生まれ育った地域の為に
○…郷土のあゆみを、地域から寄せられた石器や土器などの展示品とともに紹介する柿生郷土史料館の第3代支援委員長に5月、就任した。柿生中学校内にある同館を次世代へ継承する役目を担う。「支援委員の中では若い方。多くの先輩方がいる中恐れ多いが、何かお役に立てるのであれば」と話す。地域のボランティアで構成される約30人の支援委員を取りまとめていく。「先輩方や柿生中学校とも連携を深め、円滑に運営していきたい」
○…柿生生まれ、柿生育ち。36歳のころまで信用金庫に勤めていたが、退職。現在は、両親から受け継いだ田畑で農業を営みながら、造園業を行う。「信用金庫を辞め、何か1つ、生まれ育った地元の為に恩返しをしなければ」と思い、娘が通う小学校のPTA会長を務めた。2010年には柿生中の建替えに伴い、同史料館をつくる際、卒業生として協力しようとボランティアで支援委員となった。「何か1つやろうとしたら、様々な役に誘われた」と微笑む。
○…農家の家庭で育った為、子どもの頃は学校から帰ると畑仕事を手伝い、地域の自然と触れ合ってきた。米や野菜づくりに汗を流し、「11月ごろ行う米の収穫は、田んぼに氷がはっている中での作業で、きつくてしょうがなかった」と振り返る。しかし、昔使われていた農具が出土することの多いこの地域では、農業の知識や経験が、支援委員長としてその用途などを伝える役に立つこともあるという。地元で培ってきたものを史料館で伝えていく。
○…4人の娘を育ててきた。「娘たちもようやく、王禅寺の歴史など、少しは地域の歴史に興味をもつようになってきた」と語る。あまり押し付けず、興味をもったことには答えていくというスタイルだ。史料館で、周辺の小中学校など地域の子どもたちにも歴史を伝えていく為のサポートを行う。「柿生地域のあゆみを後世に残していきたい」
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