区内にキャンパスを構える昭和音楽大学は8月、韓国の聖公会ソウル大聖堂・世宗文化会館との共催で、川崎市の友好都市である韓国・富川市などで「日韓高校生音楽会」を行う。同大学が6月7日に行った「高校生のための歌曲コンクール」で日本側が選抜した高校生7人と、韓国の高校生5人が共演を果たす。同大学の担当者は「高校生たちの奏でる歌声が、日韓の架け橋となってくれれば」と話している。
「日韓高校生音楽会」では、8月18日の韓国京畿道富川市の知的障害者施設「へリム院」での日韓の高校生による訪問演奏を皮切りに、19日には聖公会ソウル大聖堂で、20日にはソウル市の世宗文化会館チェンバーホールで、日韓高校生コンサートが予定されている。富川市は川崎市の友好都市であることから、より関係を深めようと訪問先に選定された。同大学は2012年に行った歌曲コンクールで、韓国から特別審査員を招いたことをきっかけに関係を深め、昨年日韓高校生による音楽会を初めて行った。富川市内で行われるのは今回が初。
麻生高校の生徒も選抜
日韓両国から出演するのは高校生12人。日本側の選抜は、同大学が主催した「第15回高校生のための歌曲コンクール」で行われた。同コンクールには全国から約200人の高校生が参加し、8か所で予選会を実施。6月7日に同大学で行われた本選会には42人が進出し、麻生高校2年の子田佳里奈さん=今号人物風土記で紹介=を含む7人が優秀賞を受賞。「日韓高校生音楽会」への出演が決まった。7人の中には日本でコンクールに臨んだ韓国人2人も含まれている。
韓国から出演するのは、富川市にある京畿芸術高等学校の生徒3人と、仙和芸術高等学校の生徒2人。両国の高校生たちは、日韓高校生コンサートで韓国の歌曲「あの雲の流れ行くところ」や日本の歌曲「浜辺の歌」「花は咲く」などを合唱するほか、韓国歌曲や日本歌曲、イタリア歌曲などをソロ曲としても歌う予定だ。
また今後、10月には同大学に、今回出演する韓国の高校生5人を招き、コンサートを行う予定。
世宗文化会館と同大学は「若い響きは必ずや平和の響きとなってアジアへ、そして世界へ広がっていくことだろう。韓国と日本の高校生たちが歩き出す歌(平和)の旅となる」とコメントしている。
同音楽会の担当者である同大学歌曲研究所アドバイザーの戸田志香さんは「小さな日韓の点だが、この点は必ずどこかにある点とつながる。つながった線で奏でられる音を遮ることなく、広げることが私たちの役目」と語った。
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