新百合ヶ丘の稽古場を拠点に活動し、数々のオペラを上演してきた藤原歌劇団が24日・25日、東京文化会館大ホールで創立80周年記念公演を行う。上演するのはヴェルディの名作オペラ「ファルスタッフ」。日本最古のオペラ団体がその魅力と歴史を奏でる。
同歌劇団は日本最古のオペラ団体で、昨年6月、創立80周年を迎えた。1934年に創立以来、イタリアの名作オペラを中心に90以上の作品を上演。戦中、戦後を乗り越え、時には歌手・指揮・演出に国際的に活躍するアーティストも起用しながら、世界的な水準でオペラを上演し続けてきた。1989年に北新宿から新百合ヶ丘の昭和音楽大学内の稽古場に拠点を移し、現在、約1000人の団員を抱える。
2009年から開催されている「しんゆり芸術祭(アルテリッカしんゆり)」には、第1回から毎年参加し、オペラ公演を行ってきた。そのほか、青少年に対する音楽普及のため、全国の小中学校で巡回公演も行っている。
同歌劇団が所属する公益財団法人日本オペラ振興会の下八川共祐常務理事=人物風土記で紹介=は1973年から同歌劇団に携わり、これまでプロデューサーを務めるなど、同歌劇団を取りまとめ、支えてきた。創立80周年にあたり、「苦労した時期を考えると、感慨深いものがある」と語る。
名指揮者迎え、節目を飾る
80周年記念を締めくくる「ファルスタッフ」はシェイクスピア原作で、ヴェルディが最晩年に作曲した名作。イタリアオペラの権威として世界中で活動する名指揮者アルベルト・ゼッダを迎え、歌手はすべて日本人が務め、節目を飾る。
下八川さんは「ヴェルディの天才的な大傑作。彼にとって喜劇は異色の作品で難易度も高いが、緻密なアンサンブルをお楽しみいただきたい」と話す。
公演は両日午後3時開演。問合せは日本オペラ振興会(【電話】044・959・5067)へ。
<PR>
麻生区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>