田園調布学園大学と麻生区はこのほど、高齢者支援や人材育成などの分野で連携協定を締結した。両者はこれまでにも他に協定を結んでいるが、相互の人材や資源をいかし、分野を拡大して地域の発展や少子高齢化などの課題解決に向け、さらなる連携強化を図る。
両者はこれまでにも、「麻生区・6大学 公学協働ネットワーク」協定に基づき、同大学の学生・区内保育園の保育士と親子が一緒に遊ぶ「あそぼう!けろけろ田園チャイルド」や、こども文化センター・地域子育て支援センターでのボランティア、精神疾患に関する講演会など、子育て・福祉分野で連携事業を行ってきた。今回の協定締結により連携分野を拡大し、【1】「高齢者支援」では、健康づくりなどの高齢者支援事業への学生参加、介護予防・日常生活支援や地域包括ケアシステム構築への連携、【2】「人材育成」では保育者の質向上に向けた連携、【3】「地域振興・まちづくり」では学生のアイディアをいかした展示や活動、【4】「学術研究」では福祉問題や子育て支援に関する研究、研究成果の地域還元などに取り組んでいく。
同大の櫻本光学長は「少子高齢化が進む中、地域に根差し、地域包括ケアシステムの構築に向けた意識改革などを、行政と協働し、実践的・学問的な視点で行っていきたい。大学内に今年開設予定の地域交流施設『なでしこホール』の活用も考えている」と話した。多田昭彦区長は「今後は高齢化への対応が重要になるので、連携は非常に心強い。フィールドワークでの高齢者と学生の交流など、これからの一歩が楽しみ」と語った。
両者はすでに昨年7月、高齢者の社会的孤立解消に向けた共同研究でアンケートを実施し、地域の実態を調査。解析を進めている。また、連携協議会を設置し、定期的に意見交換する場を設け、具体的な取り組みを検討していく方針だ。
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