川崎市民生委員児童委員の一斉改選の結果が昨年12月に公表された。麻生管区は定数170人に対し、1月13日の時点で推薦者が132人(充足率77・6%)に留まり、38人の不足を招いている。
民生委員児童委員は非常勤の特別職公務員という位置づけで、地域の高齢者や障害者、子育て家庭、生活困窮家庭などが抱える悩みの窓口となる地域の相談相手。行政や関係機関とのパイプ役も担う。委員は町内会や自治会などの推薦を受けて選出され、任期は3年で75歳(地区協議会から要請がある場合は77歳)未満の住民が対象。
今回公表された結果で、9管区の中で麻生以外の充足率が9割を超える中、麻生のみ8割を下回った。市では全体的な欠員対策として14年から民生委員児童委員のあり方について検討会を開くなど定数に近づける取り組みを行い、麻生は前回改選時(13年)の充足率71・6%から改善はしたが依然他より低いままだ。
帰属意識の低さと高齢化
区内で20年近く民生委員児童委員を務める男性は「麻生は川崎市に住んでいるという意識の希薄な『川崎都民』がどうしても多い場所。新しく住み始めた人はまだ地域を知らないことも多く、やってみたいと思えない実情がある。加えて委員の高齢化も進み、新たな担い手を探せない人も多い」と状況を語る。
委員を推薦する立場の町会や自治会に呼びかけを行っている区では「民生委員児童委員がいないと地域の課題をくみ取りにくくなる。区としては地道にではあるが、引き続き地域に向けて必要性を発信していく」と話している。
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