竣工から31年が経過し、設備の老朽化が見られる麻生スポーツセンターが、民間事業者の技術で省エネルギー化と維持管理費の低減を図る「ESCO事業」を導入する。来年6月からの改修工事をめざし現在、提案事業者の公募を行っている。
麻生区内での「ESCO事業」は、市民館・図書館、区役所に続き3例目。川崎市内のスポーツセンターでは、初の導入となる。
市が施設の最適な維持管理や活用、財政負担の縮減などを目指す方針を策定した「かわさき資産マネジメントカルテ」の取り組みの一環。老朽化している麻生スポーツセンターの電気、空調設備などにテコ入れを行う。
「ESCO」は「Energy Service Company」の略称。公募で選定した民間事業者の省エネ技術を活用し、施設の長寿命化と環境負荷・高熱水費の低減を図る。事業者は省エネルギーの詳細診断、設備の設計・施工、効果検証、運転管理に関わる助言や維持管理など包括的なサービスを行う。省エネルギー改修費などの初期費用は市が資金調達する。
来年6月から改修工事予定
同センターの2013年から2015年度の平均光熱水費は年間1518万円だが、現在行っている公募の条件では光熱水費の削減予定額が年間160万円(税別)以上、一次エネルギー削減率年間33・1%以上、二酸化炭素削減率年間33・6%以上などを掲げている。
公募のスケジュールは、参加意向申出書受付が7月11日から18日まで、10月に提案書受付、11月に審査委員会を経て、来年6月に本契約を予定。改修工事等は来年6月から2019年2月まで、事業者による省エネルギーサービスは2019年から2022年3月を予定しており、市財政局によると、改修工事などに伴い、同センターは来年10月に1カ月間の休館を予定しているという。
同センターは「設備の老朽化が進む状況でのESCO事業には大きな期待をしている」としている。
公募についての問合せは市財政局(【電話】044・200・2851)へ。
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