麻生区版 掲載号:2017年10月27日号 エリアトップへ

全日本還暦軟式野球選手権大会で2連覇した「川崎ドリーム」の代表を務める 下村 弘孝さん 高津区在住 78歳

掲載号:2017年10月27日号

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還暦チームの頼れる支柱

 ○…今年で創立20周年を迎える還暦野球チーム「川崎ドリーム」を立ち上げ、全国大会で連覇を達成するほどの強豪に育て上げた。同チームの選手から引退した今も代表を務め、メンバーからは「川崎ドリームの生き字引」と呼ばれる。「この年まで元気に野球を楽しめて、しかも優勝できるなんて嬉しいね」と顔をほころばせる。

 ○…出身は幸区。戦争で5歳の頃に疎開した父親の故郷、宮城県石巻市で野球を始めた。務めたのは投手。「中学時代は勉強そっちのけで野球ばかり」と振り返るが、鍛冶屋だった父親は試合を観に来るなど後押しした。「きっと好きなことを思う存分やれと思ってくれていたのでしょう」。そんな寛容な父親の影響もあってか、川崎ドリームでは大会中の宿泊の手配など選手が試合に集中できるようサポートに全力を尽くす。

 ○…川崎に戻った後はプラスチックの金型を作る会社に勤めた。その会社でも時間があれば仲間を集めて野球に打ち込んだ。54歳の頃に独立し、6畳一間で金型の図面を専門に描く仕事を始めた時も壮年野球チームを組んだ。そして58歳の頃に全国で還暦野球が話題になると、自身もチームを作ろうと決意。若い頃の野球仲間だった友人2人と共に川崎ドリームを立ち上げた。「練習に確実に出てもらうため、規則は厳しい」と語るが、チームは全国大会で優勝4回と強豪に育った。「自分はもう試合に出てないのに、みんなよくついてきてくれるよね」と選手には感謝している。

 ○…今年、約7年ぶりに第二の故郷である石巻を訪れる。東日本大震災で中学時代にバッテリーを組んだ友人を含む4人が亡くなったこともあり、今まで現地に向き合えなかった。しかし今年になって現地の友人から「状況が落ち着いたから、来いよ」と背中を押された。「同じクラスの人が元気か確認しに行かないと」。古い友人を気に掛けることも忘れない。

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