市民によるフリーマーケット「あさお市」が、4月の開催で最終回を迎える。川崎市内のごみ問題を考える主婦らが始め25年。地域内で不用品を再利用する場としての役目を終える。
「あさお市」は近隣住民が家庭で不要になった衣類や台所用品などを売買するフリーマーケット。同実行委員会(奥山玲子代表)が1993年から主催する。ごみの分別やリサイクルに関心のある主婦ら11人が「誰もが気軽に参加でき楽しみながら再利用を実践する場をつくること」を目的に、93年に実行委員会を結成。同年9月に初開催して以来、麻生区役所と市民館の間の広場で、毎年春と秋に年2回ずつ実施してきた。
同イベントには、多いときで3千人が来場。奥山代表は「開始当時はまだフリマも浸透していなかったが、会場が駅から近いことや、図書館や市民館の利用者で立ち寄る人も多かった」と話す。出店者からの人気も高く、100店の枠に対し3倍から4倍の応募があったことも。「出店者同士や売り手と買い手が会話を楽しむなど、コミュニケーションの場としても機能した」と奥山代表。
会場内で回収・販売した古着の売上金を区内の福祉事業に寄付するなどチャリティーも実施。これまでの寄付金は合計100万円を超えるという。阪神淡大震災と東日本大震災発生の直後には、特別出店スペースや募金箱を設け被災地支援も行った。
「十分に役目果たした」
リサイクル店やフリマアプリの台頭で不用品を再利用する機会も増え、近年では客数や出店数も減少傾向に。実行委員が高齢になったことや後継者の不在も重なり、50回を機に終わらせることを昨年決めた。奥山代表は「時代も変わり、役目も終えたかなと思う。公共機関の協力もあって25年と長く続けられ、十分にやってきた」と語る。
最終回は4月15日(日)に午前9時30分から午後3時まで行われる。雨天時は22日(日)に順延。(問)同実行委員会【電話】044・987・7335(奥山さん)
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