麻生警察署と区が「高齢歩行者の交通事故防止教室」を5月22日に旧白山中学校で初開催した。高齢者に関わる事故を減らすために、改めて安全確認を促すねらいだ。
これは同署の雨宮範雄交通課長が企画した参加体験型の交通安全教室。同署によると、2017年に区内で発生した交通事故件数441件中、高齢者(65歳以上)に関わるものは160件。今年1月から5月17日時点では149件中52件と、いずれも全体の約35パーセントを占める。高齢歩行者の事故が多い一方、これまで実施していたのは自動車運転免許証の返納の呼びかけや高齢運転者向け講習だったことから、歩行者向け講習を企画。雨宮交通課長は「なんとかして事故を減らしたい。年を重ねると歩くスピードが落ちるなど、どうしても運動機能が低下する。慣れている道を通行するときも安全確認してほしいと思って企画した」と力を込める。
当日は近隣住民ら約30人が参加。東急バス(株)と(有)タカハシレーシングが協力し、グラウンドで外出時に気を付けるべきポイントを再現した。バス降車時に後ろから自転車が通り過ぎるケースや駐車・渋滞車両からの横断を雨宮交通課長自らが実演したほか、参加者がバスの運転席に座り死角を確認するなどした。同署は「横断歩道は渡るときは手を挙げて、止まってくれた車に会釈し、運転手に思いやりの気持ちを表示することも大切」とアドバイスもしていた。参加した舟岡信夫さん(70・白山在住)は「普段のウォーキングでは危険な箇所を避けているが気を付けたい。横断時に手を上げたり、待ってくれた車の運転手にお礼をしたりするのも大切だと思った」と感想を語った。
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