区内岡上で収穫されたワイン用ブドウを使った初の市内産ワイン「川崎 蔵邸ワイン 岡上ロゼ」が完成した。商品化した農業生産法人(株)カルナエストの山田貢代表(36)は、市北部の農業振興の一役を担おうと取り組みを行っている。
2013年、本場フランスのブルゴーニュ地方で行われている栽培法でブドウ作りを始めた同法人。今回完成した川崎ワインは、岡上にある畑地約3000平方メートルで昨年収穫されたワイン用品種が使われている。約50kgのワイン用ブドウは都内の醸造所で仕込まれ、フルボトル5本とハーフ80本になった。ワインは8月19日から岡上の蔵邸ワインスクールで試飲と販売が行われる予定だ。
ラベルデザインは和光大学学生が担当するなど、地元産にこだわった山田代表は「フレッシュでフルーティなロゼが完成した。これからは赤と白のワインも作っていきたい」と話す。
現時点で最後のご当地ワイン
完成した川崎ワインだが、改正された酒税法により今年10月以降、原料の生産地と醸造地に関わる地名でないと商品表示が認められなくなる。現時点で市内にワイン醸造所はなく、最初で最後の「川崎ワイン」となる。
そのような状況で山田さんが目指しているのが「ハウスワイン特区」認可だ。要件を満たせば少量でも果実酒などを製造できる仕組みを活用し、将来的な川崎ワインの復活と市北部の農業に観光的要素を付加していくのが狙いだ。「ワイン作り体験や農家レストランがある地域になれば、農業が抱える課題解決と新たな『川崎の都市農業』が表現できるのでは」と山田さんは期待を込める。ワインに関する問合せは蔵邸ワインスクール【電話】050・3568・2020へ。
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