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柿生文化を読む 第148回 シリーズ「麻生の歴史を探る」法塔様―武相お召講― 後編

掲載号:2019年4月19日号

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ビデオ「夏のお召服講」より
ビデオ「夏のお召服講」より

【前編から続く】

 この秋のお会式と並んで池上本門寺の重要な行事が、4月27日〜29日の3日間行われる「千部会」で、この千部会は、お千部とも呼ばれ、日蓮が故郷の安房国清澄山で昇る朝日に向かいお題目を唱えたこの日を開宗の日とし、法華経千部を輪読する法会を言い、この千部会で日蓮坐像は夏の衣服にお召替えになります。4月28日6ヶ村のお召講中代表約40名は、法蓮華経の講旗を掲げお召服を奉納して扇太鼓を打ちお題目を唱えて門前町を進み、中道院(宿坊)で役僧の出迎えを受けて大堂(祖師堂)に入り、貫主を正面にお召講の席が設けられ、本門寺全山の僧の読経の中で、お召服を奉納するのだそうです。現在、講員は減りましたが、お召講中は今も残り、千部会の伝統は生かされています。

 このお召物の作製は、通常講元(世話人)の家に信徒ご婦人が集まり、寸法に合わせ最初に講元夫人が針を通し、麻(絹)の単衣2枚、木綿の襦袢2枚、帯1通(夏のお召物の場合)を歓談しながら、2日ほどで仕上げ、仕上げたお召物と曼荼羅(仏様の絵)を掲げてお題目を唱えて終わりますが、このお召講の特徴は、菩提寺や僧侶との関わりがないことで、費用の徴収や作業披露など、すべては自主的に講中によって運営されていることです。

 この「麻生の法塔様」と同じ「題目奉唱一万部供養塔」が現町田市金井(三塚)にもあります。これは120段を数える山頂(七面の森)の境内にあり、弘化4年(1847)建立の高さ1・2m、幅45cmの大型のもので、台座には金井・奈良・能ヶ谷・片平・麻生・三輪6ヶ村名が刻まれ、台座には各村世話人名が列記されており、そのことは、現在供養(葬式)の菩提寺とは異なった、地縁・血縁による先祖供養の集団があったことを物語っています。
 

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