川崎市はこのほど新百合ヶ丘駅周辺の緑化推進重点地区計画を改定した。前計画策定から15年ほどが経過し、街況が変化してきたことなどによる今回の見直し。市内に8カ所ある重点地区で計画の改定は初となる。
「緑化推進重点地区」は都市の顔として緑化推進が効果的で、市街地開発事業などと連携して計画策定が可能な地域。市は2003年に新百合丘と小杉、川崎駅周辺で市民を交えて緑化推進重点地区計画を策定。16年3月までに市内8カ所を重点地区に指定し、各地区で計画を策定してきた。
「新百合丘地区」は万福寺さとやま公園や弘法松公園、麻生川の桜並木などを含む約190万平方メートルの区域。同区域では人口が計画策定当時の約1万人から1万9700人(18年12月時点)まで増加。また当初の計画に記載されていた、公園の再整備といった事業が行われた後の検証に課題も残ったことから計画の改定が進められてきた。
より具体的に
新計画では基本方針として、公園と緑道、街路樹などをつなぐ「水と緑の回廊づくり」、緑地の特色を明確にする「多様な緑づくり」、住民に活動参加を促す「緑を楽しむ仕組みづくり」を掲げた。各方針に「拠点を結ぶルート図の作成」「緑に関する講座開設」「イベントの実施」といった取り組みとその主体、達成時期を明記するなど、具体性を持たせた。
前回の計画策定と今回の改定に市民側で参加した一人、(一財)川崎新都心街づくり財団の白井勇理事は「前回は新ゆりの開発が進む中での策定だった。改めて緑の維持管理を考える計画が今後のエリア再開発の考えの基になれば」と期待を寄せる。市では今後、他の重点地区でも計画の改定を検討していくという。
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