元参議院議員で川崎市観光協会会長の斎藤文夫さん=川崎区砂子=が長年収集してきた浮世絵を展示する「川崎浮世絵ギャラリー〜斎藤文夫コレクション〜」が今月3日、川崎区駅前本町にオープンした。川崎市の新しい文化発信拠点として、インバウンド(訪日外国人旅行)呼び込みへの期待も高まる。
同ギャラリーは、JR川崎駅北口に隣接するタワーリバークビル内の「アートガーデンかわさき」に開設。約1カ月ごとにテーマを変え、斎藤さんが収集してきた約4千点の中から趣旨に合わせた作品を展示する。
斎藤さんは約50年かけて浮世絵を収集。地元川崎や神奈川にまつわる浮世絵のほか、鈴木春信「風流やつし七小町」の全7枚など、希少価値の高い作品も所有し「斎藤コレクション」としてその道では知られている。多くの人に見てもらおうと斎藤さんは2001年、自宅を改造し「川崎・砂子の里資料館」を開設して無料公開してきたが、体力的な限界などから2016年9月に休館した。市民から文化の散逸を心配する声が寄せられたこともあり、市が約1億円かけてギャラリーを整備。川崎・砂子の里資料館から20年間無償提供を受けて作品を展示し、川崎市文化財団が管理運営する。
2日のオープニングセレモニーで斎藤さんは「新しい川崎の名所として世界に認識してもらいたい」と述べた。福田紀彦市長はインバウンド効果に期待を寄せたほか「小中高生にも見ていただきたい」と語った。
同ギャラリーでは現在「日本の宝 浮世絵名品展」を開催。開館時間は午前11時から午後6時30分まで。月曜日、年末年始休館。観覧料は500円、高校生以下、障害者とその介助者1人は無料。
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