川崎市中央卸売市場北部市場(宮前区)青果部で、10年ぶりとなる女性せり人が誕生した。東一川崎中央青果(株)の高氏(たかうじ)葉月さん(25)は4月2日、30人ほどのベテラン仲卸・小売業者相手に初めて競売を取り仕切った。同社は「業界内で女性活躍を促してほしい」と期待を寄せる。
4月2日の午前6時50分、青果棟の競売には全国から集まったトマトやネギ、トウモロコシなど8品が並んだ。
せり人として初めて競売を取り仕切ったのは、同社で野菜部第三課主任を務める高氏さん。「前日は午前1時くらいまで寝付けなかった。生産者が手塩にかけて育てた青果に品質にあった価格をつけたい」と初舞台に臨んだ。収穫期の合間の端境で品数は少なかったものの、手慣れた仲卸業者相手に次々と品物をさばいていった。初の競売を終え「(手で金額を示す)手やりが拾いきれなかった」と、安堵と悔しさの涙を見せた高氏さん。「みんな優しく声を掛けてくれたり対応してくれてやりきれた。経験を積んで成長していきたい」と決意を新たにした。
昨年7月に川崎市中央卸売市場が実施するせり人登録試験に合格し、せり人として登録された。女性せり人は、2013年に東一西東京青果(株)と合併して以後初、1982年創業の北部市場全体では10年ぶり3人目。
現在は千葉県の実家から、毎日往復約4時間かけて午前6時前には出社している。「この仕事と会社が好き。農家とお客さん双方から『ありがとう』と言ってもらえる」と高氏さん。
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