麻生警察署(岡部郁夫署長)は、特殊詐欺被害が急増していることを受け、未然に防ぐために「迷惑電話防止機器」の貸し出しを開始する。これは管内の関係団体と協力して行うもので、同署では初の取り組み。開始時期は未定。同署では今後、貸出方法・対象などを決定し、「できるだけ早い時期にサービスを開始したい」としている。
麻生警察署管内では今年に入ってから特殊詐欺が急増し、8月25日現在で昨年同時期より15件増えて43件発生している。被害額も約1千万円多い約5785万円となり、神奈川県内でワースト4となっている。
同署は被害急増を受け、区内の関係団体らに、特殊詐欺の現状や、対策のために迷惑電話防止機器の有用性を説明し協力を仰いだ。「寄贈についても協力が得られ、撲滅に向けしっかり取り組みたい」と同署。関係9団体から110台の機器が寄贈されることになった。
神奈川県警の調べでは、迷惑電話防止機器を設置した95%以上が「被害防止に効果がある」と感じているという。特殊詐欺の手口は電話を使うものが多く、最近は警察署や銀行を装って、「犯人を捕まえたら、あなた名義のキャッシュカードが出てきた」など詐欺を予兆させる「前兆電話」があることが多い。同署では、このような前兆電話がかかってきた世帯や、一人暮らしの高齢者などに、機器を貸し出すことで、事前に犯罪を防ぎたいとしている。
岡部署長は「9団体の皆さんに協力していただき本当に感謝している。麻生区は詐欺グループから狙われている状態。今食い止めなければ」と話している。
協力した団体は次の通り(順不同)。麻生区町会連合会、川崎百合丘ロータリークラブ、川崎麻生ロータリークラブ、川崎白百合ライオンズクラブ、麻生地域交通安全活動推進協議会、麻生防犯協会、麻生区暴力団等排除協議会、麻生交通安全協会、麻生安全運転管理者会。
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