川崎野球協会の6代目会長を務める 川島 哲男さん 市内在住 83歳
白球追い次代につなぐ
○…学童から古希まで市内427の野球チームが所属。大会の運営や技術指導にあたる一方で、古希チームでは現役のプレイヤーだ。「50年間、会員を続けるなかで何度も野球に元気をもらった。いつか新しくなった等々力球場でも試合をしてみたいね」。試合後、会員同士で楽しかったと笑いあうのが至福のひとときだ。
○…群馬県出身。8人兄弟の家庭で育ち、幼い頃は周囲から「ガキ大将」と呼ばれた。「兄弟や友人としょっちゅう喧嘩していた。お袋には数えきれないほど、周囲に頭を下げてもらったよ」と回顧。散歩が好きでお気に入りのコースは黒川(麻生区)の田んぼ道。「きれいで住みやすくなった川崎だけど、自然が残る場所は故郷を思い出してホッとする」と微笑む。
○…野球の名門高校を卒業後、川崎市の製造会社に就職。社内の中卒者向け職業訓練所の野球部で監督を務めた。初心者の学生をたたき上げ県代表として全国大会に7度出場し、5回の優勝に導いた。定年後は、教え子に声を掛けられ大師中学校(川崎区)の監督に就任し、ほぼ毎日の朝と放課後の指導に、17年間あたった。引退時に生徒や保護者からもらった手紙は宝物だ。「いろんな子どもの成長を見られた。好きなことをして感謝される、こんな幸せな人生は他にないと思うよ」と感慨にふける。
○…野球人生70年。教え子がくれた思い出の一つひとつが何にも代えられない財産だ。「後輩がプロになったり教え子が県代表の審判として甲子園に立ったり、自分は下手だったけど長く続けてたら素敵な思い出が沢山できた。元気なうちはずっと野球に関わっていたいね」。野球一筋、これからも歩み続けていく。
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