区内王禅寺西在住の前田昭治さん(87)がこのほど、NHKのディレクターとして昭和の時代を駆け抜けた自身の半生を記した本『テレビ 我が人生』を上梓した。前田さんは「『戦争と平和』がこの本のテーマ。ぜひ感じ取ってほしい」と話す。
前田さんは愛知県出身で、大学を卒業後、NHKに入局。ディレクターとして、さまざまな事件や出来事を現場で立ち合い、テレビを通してお茶の間に届けてきた。その経験を都度日記にしたためており、知人に勧められて本を出すことを決意。日記を今の時代の視点を踏まえて書き直し、8章から成る本にまとめ、完成した。
「沖縄返還」「酒田大火」「あさま山荘事件」などといった日本を揺るがした出来事を、テレビ局、報道の立場から赤裸々に紹介。最終章には、自身の趣味で、世界50カ国を訪問したオペラと麻生区についても言及している。
「小さなことから」
当初は自費出版として関係者に配ろうと、文章を書いていた。出来上がりを見た編集者から「わかりやすくて面白い」と太鼓判を押され、本の出版にいたったという。「もっと面白く書くことができたけど」と苦笑しながらも、「当時に考えていたことが、現在その通りになっていて、先見の明があったなと自分でも思う」と笑顔で語る。
NHKを退職後、麻生区区制推進会議委員、あさお市民活動サポート理事なども務め、地域活動にも積極的に従事してきた前田さん。「いつの時代も戦争と平和が鍵。小さなことからやっていくことが大切。この本を手に取って、それを感じ取ってほしい」と話している。
なお、同書は(株)てらいんくのHP(http://ww
w.terrainc.co.jp/)から購入することができる。
<PR>
麻生区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>