片平の夏蒐山 修廣寺(菅原節(せつ)生(じょう)住職)は1430年頃に開創したと言われる曹洞宗の寺。「夏蒐山」は、源頼朝が軍事訓練などを目的とした「巻狩」を夏にこの辺りでしていたことに由来する。
明治5年に公布された学制により、その前から寺子屋として活用されていた同寺に公立学校「片平学舎」が開かれた。市立柿生小学校の源流のひとつだ。明治10年頃には、学びを深めたい子どものために高等教育機関「夏蒐共同塾」が置かれ、地元のリーダーを輩出。指導者だった同寺の22代、23代に対する報恩碑が教え子たちによって作られ、仁王門の隣に設置されている。
26代の菅原住職も長く教員を経験。「教育や学問に縁が深いお寺」とにこやかに笑う。
現在は写経、座禅を行うほか、コンサートや落語などの会場としても地域に開く同寺。菅原住職は「伝統を引き継ぎながら細く長く地域とつながり、お寺の役割を発展させていきたい」と今後についても語る。
コロナを機に、散策ついでに立ち寄る人も多くなった。「お寺のマナー、エチケットを守りながらお参りに来てもらえれば」と呼びかける。
12年に1度の「寅薬師」
本尊は釈迦如来だが、前立として寅年だけに開帳する薬師如来が安置されている。行基作と伝えられる「寅薬師」は、古くから「目の病気が治るようお願いすると治る」といわれてきた。次回の開帳は来年秋を予定。
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