高額出金の来店客に声かけして特殊詐欺を未然に防いだとして、麻生警察署は6月22日、川崎信用金庫百合丘支店に感謝状を渡した。
高額引き出しに不審
先月3日、同店に「病院から連絡があり、医療費120万を現金で引き出したい」と70代男性が訪れた。窓口担当者をはじめ職員は「高齢者で120万という大きい金額はあまりない」と不審に思い、男性に対し、引き出し理由など確認を行った。同時に、同店では高額の手続きは麻生署に通報することにしているため、すぐに警察へ連絡。警察の調査で、男性は息子を語る人物から現金を請求されていたことが判明し、詐欺被害の防止につながった。
感謝状贈呈式で麻生署の飯塚宏司署長は「高齢者の詐欺被害において、金融機関は最後の防波堤。引き続き協力をお願いしたい」と話した。同店副支店長の玉橋政樹さんは「あたり前のことをやったまで。(架空口座や他人名義口座を利用する)マネーロンダリング対策として、口座開設の話にも注意を向けるようにしている。常に職員の感度を高めていきたい」と話している。
同署管内での特殊詐欺被害状況は、1月から6月25日までで9件(速報値、前年比29件減)。被害額は約430万円(前年比約3770万円減)。被害9件のうち7件が「キャッシュ(クレジット)カード詐欺盗」だという。警察や金融機関の職員を語る犯人が自宅まで来て言葉巧みに暗証番号などを聞き出し、被害者が離れたすきにカードを偽物とすり替えるという手口。対策として同署生活安全課は、電話の留守番電話機能や、迷惑電話防止機能、警告メッセージ、録音の設定などを呼びかけている。
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