神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
麻生区版 公開:2022年1月21日 エリアトップへ

安全見守る、色あせた「看板」 35年前設置 通行者へ訴え

文化

公開:2022年1月21日

  • X
  • LINE
  • hatena
色あせ、ツタが絡まる看板
色あせ、ツタが絡まる看板

 万福寺王禅寺線「山口台公園東」交差点から、上麻生314号線を通り下麻生方面に向かうトンネルの入り口に、「この先 交差点あり 麻生警察署」とドライバーに注意を促す看板が設置されている。「今なお残る、人々の安全を守った看板を多くの人に知ってほしい」と話すのは、白山在住の大橋健一さん(93)だ。

 このトンネルは「日光隧道(ずいどう)」という名で、上は尻手黒川線が通っている。「山口台公園東」交差点から、なだらかな下り坂が続き、トンネルを超えるとカーブしており、見通しが悪い。現在はトンネルの先に信号機が設置されているが、道路の供用を開始した1987年4月当時はまだ信号機がなかったという。当時、近くに住み、仕事で毎日のように通っていたという大橋さんは「坂を下ると、突然に左から車が疾走してきたり、右から目の前を横切る自転車にヒヤリとしたことが度々あった」と危険性を感じていた。

 そこで、交通安全の活動をしていた友人を通じて、付近の略図と安全策の実施を、同年にできたばかりの麻生警察署に提言・陳情した。すると、すぐに青の鮮やかな看板が設置された。「その素早い警察署の動きに驚き、感謝して、友人を通じてお礼を伝えた」と話す。その後、しばらくして信号機が設置されたという。

 先日外出先から戻る際に、車窓から看板を久しぶりに見た大橋さん。「役目を終えたせいか、歳月を経て、疲れ、色あせたようで寂しそうだった」と、沿道のツタが絡まる看板に思いを馳せる。

 それでも「『あの看板のおかげで事故から免れた人は大勢いたと思うよ』と友人から過ぎた褒め言葉をもらった。すぐに行動してくれた警察署、交通安全担当の警察官にとって、35年経った今も『光輝く勲章』だと思う」と感謝の意を示す。続けて「信号が設置されるまでの間に、この看板が役目を果たした功績は大きかったと思う」と話した。

トンネルの入り口に設置されている
トンネルの入り口に設置されている

麻生区版のローカルニュース最新6

旧黒川村を散策

旧黒川村を散策

5月11日 麻生観光協会

3月29日

気持ちの良い麻生川へ

川崎麻生RC

気持ちの良い麻生川へ

桜まつりに向け清掃

3月29日

合同美術展で連携を

合同美術展で連携を

王禅寺団地自治会館で

3月29日

23年度「最も活躍した子」に

上麻生在住今井結菜さん

23年度「最も活躍した子」に

地域団体から表彰

3月29日

麻生の歴史を絵本に

川崎新都心街づくり財団

麻生の歴史を絵本に

市内全小学校へ寄贈予定

3月29日

「災害時、開いてます」

市薬剤師会

「災害時、開いてます」

436店舗で一斉防災訓練

3月29日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 3月29日0:00更新

  • 3月1日0:00更新

  • 1月19日0:00更新

麻生区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

麻生区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月29日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook