桐光学園(栗木)の競技かるた部が、7月23日に近江神宮(滋賀県)などで行われる「第44回全国高校小倉百人一首かるた選手権大会」の団体戦に出場する。5月に行われた県予選で準優勝し、創部7年目で初の全国団体戦出場を掴んだ。優勝を目指し、部員は日々練習に励んでいる。
競技かるたは、小倉百人一首を使い1対1で行う。100枚から無作為に選んだ25枚を自陣の持ち札として、読手が読み上げる札を取りあい、早く持ち札がなくなったほうが勝利となる。札の配置を覚える暗記力や、早く札を取る瞬発力などが求められる。
高校選手権の団体戦の試合は、5人がそれぞれ同時に勝負し、3勝した方が勝つ。
優勝校と準優勝校が全国への切符をつかめる県予選で、桐光学園は優勝決定戦に進むも、横浜平沼に敗れてしまう。2位決定戦にまわり、相手の平塚江南に2勝。あと1本という局面で、高橋玲唯部長(2年)は「すでに読まれた札がわからなくなり、まわりが見えなくなった」とプレッシャーを感じていた。他の部員が「勝ってくれると思っていた」と見守る中、勝負を決め、創部以来の悲願を達成。全国が決まった瞬間、高橋部長は感極まり、「思わず泣いてしまった」と振り返る。
2016年に創部し、部員数は現在、中学生と高校生あわせて48人。畳の上で試合形式の練習を重ねるほか、1試合90分かかることもある試合を意識した体幹や筋力のトレーニングなど、体力づくりにも励む。
「チームで勝つ意識を」
全国大会を前にセレクションが行われ、予選と異なるメンバーが出場することになるほど、実力者が揃う。一方、メンバーが共有する課題は選手間のコミュニケーションだ。三室明衣里さん(2年)は「普段は個人で勝つ意識が強いが、チームで戦って勝たなければならない」と語る。練習では本番に備えて「落ち着いて」「次取れるよ」など励ます気持ちを込めながらアイコンタクトを取り合い、仲間で戦う意識を強めている。
毎年名人戦やクイーン戦が行われる「かるたの聖地」が全国の舞台。高橋部長は「目指すは優勝」と力強く語る。
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