市立東柿生小学校(井上清一校長)は11月1日、創造性に富んだ特色ある教育の実践に顕著な業績をあげた学校を称える「教育奨励賞」(時事通信社主催)努力賞に選ばれ、表彰を受けた。お囃子などの地元の文化や、里山学習を通じて、地域住民や自然などに触れながら愛着を育む学習への取り組みが評価された。
同賞は、時事通信社の支社などが、地方自治体の教育委員会の協力を得て、候補校を選出。「授業(保育)の革新」「地域社会に根差した教育」に沿った教育実践について審査される。
同校は、2009年から総合的な学習の時間を使って、早野聖地公園の里山で、同公園ボランティアの協力を得ながら、植樹を行うなどの里山学習をスタート。17年からは川崎市の総合的な学習の推進校に選ばれ、「持続可能な地域を創出する子どもをめざして」をテーマに、それぞれの学年で取り組みを進めてきた。お囃子から地域の伝統を学ぶほか、パラリンピック競技のボッチャで地域交流を図るなどの活動を推進。早野を歩いて回り、魅力や課題を発見して地域に発信し、里山の下草刈りや植樹を通じた体験学習などを行っている。昨年は、児童自ら里山での活動について市にプレゼンテーションを行い、「かわさきSDGsゴールドパートナー」に選ばれている。
卒業生の積み重ね
今回、そうした活動が評価され、教育奨励賞の候補校にあがった57校の中から、教育奨励賞優秀賞、優良賞に次ぐ、努力賞を受賞。これから里山学習に臨む5年生は「たくさんある学校の中から選ばれてうれしい」「みんなで話し合って活動に取り組むことができた。立派な賞を取れて誇らしい」と喜びの声をあげる。加えて「6年生になっても活動を続けていきたい」「早野で活動することで、見てくれる人が笑顔になれる活動をしていきたい」と目標を語った。
井上校長は「こうした取り組みを進めることで、子どもたちが地域に目を向けるようになった。自己肯定感を高め、学びの意識も強くなるなど変化を感じる」と学習成果について語る。続けて「自然環境に恵まれ、地域の方々のご協力があって今回の賞につながった。これまでの卒業生たちが積み重ねてきた実績でもある。これからも伝統を受け継いで地域を愛し、盛り上げていきたい」と抱負を語った。
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