今年4月に139人を抱える川崎消防署長に着任 田中(たなか)経康(つねやす)さん 多摩区在住 53歳
消防団の強化を目指す
○…「決断力が問われる。責任の重さを実感した」。神妙な面持ちで1ヵ月の署長生活をこう振り返る。前任は総務部担当部長で署長職は今回が初めて。これまで消防局危険物規制課や総務省消防庁などを歴任したほか、消防学校では危険物を取り扱う教官として隊員を指導した。心に残る仕事は消防局の庶務課長時代。全国消防長会に出席し、全国各地の消防署の代表から、防災予防の情報や消防行政などの成功例を学んだこと。「視野が広がった。全国の成功例などを川崎消防署管内で活かし防災に繋げて行きたい」
○…川崎消防署管内は繁華街や高層マンションが建ち並び、さらには雑居ビルや古い住宅街が密集するエリア。「防火という面で他署にはない難しい面がある」。最初の挨拶では「人事異動で人が入れ替わり、防災力が低下するということはあってはならない。細かな所にも注意を払い、気を引き締めて職務に取り組んで欲しい」と訓示した。まずはコミュニケーションの重要性を強調する。「地域との繋がりを築くためにもとても重要」。署員には積極的に地域に入り込んでいくよう指導する。
○…あわせて消防団員の増加と強化に取り組む。全国的に消防団員が減少傾向にあることに対し「災害時には地域の力が大切。自治会や商店街だけでなく、企業などにも出向き、消防団への加入を求めて行きたい」と話す。また各地で講習会を実施するなど、防災リーダー育成にも力を注ぐ。「地道な活動だがこうしたことが重要。地域防災力向上のためにも消防団の増員、強化に取り組みたい」。震災に強い街を目指し、職員が一丸となってより一層の努力をしていく覚悟だ。
○…夫人との国内旅行が楽しみの一つ。昨年は坂本龍馬の生い立ちを辿り、四国を巡った。「今年は多忙でまだ行き先は考えてないが、休みが取れたらまた妻と旅行に行きたい」と愛妻家の一面も持つ。
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4月19日
4月12日