9月から幸区で 廃食油をリサイクル 市民団体が中心に事業
家庭で不要になったてんぷら油などの食用油を回収し、せっけんなどに変える事業が9月から幸区で始まる。市民団体・かわさきかえるプロジェクト(伊中悦子代表)は、事業を通じた幸区民のリサイクルに対する意識の向上と地域コミュニティー構築の一助に期待を寄せる。
市民団体・かわさきかえるプロジェクトは2005年に高津区で設立。08年から「台所から環境保全活動に参加」をテーマに、廃食油からリサイクルせっけんを作る活動に取り組んでいる。これまで高津区をはじめ、宮前区、多摩区、麻生区で区役所と協働事業を展開。先月下旬、幸区役所に事業提案をし、賛同を得たことから同区での活動をスタートさせることになった。
具体的には、幸区役所と同区役所日吉出張所に回収場所を設け、毎月第一水曜日午前9時から正午まで、同プロジェクトのメンバーが使用済みのてんぷら油の回収を行う。その後、川崎区の専用工場で粉状や固形のせっけんに変える。
同団体の代表を務める伊中さんによると「リサイクル協力者にせっけんとしてお返しする。身近な資源を見直してもらい、市民のリサイクル意識の向上を図るとともに、回収する中での会話などを通じ、地域に知人を増やし、コミュニティーの構築につながればうれしい」と期待を寄せる。
4年前から実施している高津区では、月300〜500リットルの廃食油が集まるまでに広まりをみせ、バイオディーゼルなどの燃料として活用。同区ではこの燃料を使用し、マイクロバスを運行する試みやリサイクルせっけんを販売するアンテナショップも運営している。伊中さんは「将来的には、川崎市のごみ収集車を廃食油から作ったバイオディーゼル燃料で走らせ、二酸化炭素の削減につなげていきたい」とも話す。
廃食油の持参方法や注意事項、詳細は同プロジェクトHP(http://kaeru.kazekusa.jp/)又は、同プロジェクト事務局(【電話】044・854・3711)まで。電話での問い合わせは、平日の午前9時から午後5時まで。
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4月19日
4月12日