市民有志 長十郎梨をスイーツ化 マフィン・ジャムを開発
川崎大師地域の活性化を目指す市民グループが川崎区発祥の長十郎梨を使ったマフィンとジャムを開発した。9月17日に行われる区の木「長十郎梨」まつりに合わせ、東門前の喫茶店「B・T」で、数量限定で販売する。「このマフィンを足掛かりに、長十郎梨を使った商品が増えて、地域に根付いてくれれば」と同グループは期待を寄せる。
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手掛けたのは、川崎大師地区の商業関係者らで構成される市民グループ「フレッシュ大師」(宮田朗代表)。
川崎区では 同区発祥の長十郎梨に親しんでもらおうと05年から長十郎梨祭りが行われている。以前からこの祭りに関わる宮田さんが「より、手軽に地域の人に味わってもらいたい」とスイーツづくりを企画。2年前から仲間内に相談を持ちかけていた。
水分の多い長十郎梨のような和梨は、お菓子には不向き。熱を加えると水分が抜け、梨の風味がなくってしまうということもあり、商品化には至らなかった。
こうした中、宮田さんの友人で東門前の喫茶店「B・T」のマスター・青木さんが「身がしっかりとしている長十郎梨の特性を生かせる」と、マフィンを考案。試行錯誤を繰り返しながら、完成にこぎつけた。
今回は横浜市青葉区の三澤総合農場から提供を受けた長十郎梨を使用。マフィンは、生地の中に白ワインで煮た長十郎梨の果肉を入れ、シャキシャキした歯ごたえのアクセントを加えた。マフィンに甘さを出すため、同梨でジャムも作った。より食べやすくするための工夫をこらした。
17日東門前で販売
宮田さんによると「ジャムの甘い香りと、ふわっとした生地の中にある梨のアクセントがきいていて、おいしい味わいになった」という。
マフィンは、1個100円で午前11時から午後2時まで東門前の喫茶店「B・T」で販売する。限定25個(予定数量が無くなり次第、時間内でも販売終了)。
宮田さんは「長十郎梨を作っているところも少なく、なかなか食べる機会がなくなっている。こうしたスイーツなどを通じて、手軽に地元歴史や文化に触れてほしい」と話した。
同グループでは、今後もクッキーやジャムパン、焼き肉のタレなど同梨を使った商品を考案している。
17日に長十郎梨まつり
川崎区大師河原発祥の長十郎梨の収穫を祝う川崎区制40周年記念区の木「長十郎梨」まつりが9月17日(祝)、川崎駅前と京急川崎大師駅前で行われる。主催は川崎区役所と多摩川塾。
催しでは、川中島小学校と東大島小学校の児童ら約90人が参加して長十郎梨の唄や踊りで収穫を祝う。
午前中のパレードは、「ラ チッタデッラ」を出発し、川崎銀座街や川崎銀柳街などを練り歩く(午前10時50分〜正午まで)。午後は、若宮八幡宮で長十郎梨の奉納式が行われた後、川中島共栄会や大師駅前商栄会などで唄と踊りを披露する(午後2時〜3時まで)。
最後は川崎大師駅前で、川中島小学校と東大島小学校の児童が長十郎梨の学習報告を行ったあと、梨の無料配布を行う予定(数量限定・先着順)。
川中島小学校と東大島小学校では、毎年4年生の総合的学習の時間に「長十郎梨」を採り入れており、歴史や収穫などの体験学習などを行っている。
長十郎梨は明治・大正時代、川崎区の梨園で多く作られていたが、工業化や新種改良が進み、川崎区から姿を消していた。
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