10月26日に食品衛生功労者として厚生労働大臣表彰を受けた 富樫 秋雄さん 川崎区伊勢町在住 76歳
まめな性格で衛生守る
○…「ネズミや害虫は発生していないか」「原材料の期限管理が適切に行われているか」――。(社)川崎市食品衛生協会の指導員として37年間、協会加盟店舗の衛生状況チェックを続けてきた。地域の食品衛生に長年貢献してきた実績が評価され、今年10月、厚生労働大臣表彰を受けた。「店をきれいに磨いておくことを大切にしています」と話す通り、自身の店でも衛生面に気を使っている。受賞の連絡があった時も換気扇の掃除をしていたのだという。「一気にやろうとすると大変。こまめにちょこちょこ掃除するのが大事です」。切り盛りする店内は中華料理店特有の油のぬめりもほとんどない。
○…山形県出身。「いつかは店を持ちたい」。そんな夢を持ち、中学校卒業後は横浜・伊勢佐木町の中華料理店「博華(はくが)」に住み込みで働いた。火起こしや掃除等の雑務を行う傍ら、中国人コックたちの技を目で盗んだ。給料のほとんどを貯金して開店資金に充て、65年に自身の店「大新」をオープン。人気メニュー「タンメン」は博華時代に目で覚えた料理だ。地域の同業者らと励まし合いながら、47年間仕事に打ち込んできた。
○…スポーツが好きで、乗馬歴はすでに20年以上。友達の勧めで始め、週に一度は必ず綾瀬市にある乗馬クラブに通ってきた。「乗っているときは何も考えなくていいし、肩こりや二日酔いも吹っ飛びます」。心身のリフレッシュとして、絶好の機会になっている。また、乗っている姿がかっこ悪くなるからと節制に努め、20年間、60キロ台の体重をキープしている。
○…最近オープンした店の中には食品衛生協会の存在を知らなかったり、無関心だったりする店も多い。現在、加盟店舗数は川崎区の全飲食店のうち3分の1程度。そのため、協会の周知に力を注ぐ。「加入店舗を増やしていきたい。加入することで安心して営業ができるはず」と強調した。
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4月19日
4月12日