「映画の街」歩み知って チッタに歴史ギャラリー
(株)チッタ エンタテイメント(美須孝子代表取締役社長)は、同社が運営する小川町の複合商業施設「ラ チッタデッラ」内に「歴史ギャラリー」をオープンし、3月21日から一般公開を始めた。同社とグループ企業の戦前から現在に至るまでの歴史や生活文化を写真などで紹介。「川崎映画街」としてにぎわいを見せたかつての川崎の写真も見ることができる。
ギャラリーは、ラ チッタ デッラのマジョーレ棟地下1階に開設された。
同社は1922年に創業し、東京・日暮里に映画館「第一金美館」をオープン。その後、千住、渋谷、尾久などに映画館を開いた。川崎には36年に進出。映画館を次々と開設して「川崎映画街」を築き、最盛期の40年代には都内・川崎を中心に全部で27館もの映画館を運営した。61年には500人収容のキャバレー「オスカー」、スケート場などのスポーツ施設を川崎で手掛けたこともある。
同社広報宣伝部広報宣伝課の土屋友子課長によると、同社社員からギャラリー開設の発案があり、数年前から元社員や関係者から当時の写真などを集め、準備を進めてきたという。
開設されたギャラリーの広さは、約70平方メートル。約24センチ×20センチに拡大された50点以上の写真が年表とともに展示されている。昭和初期の川崎映画街が建設される前の風景や演歌歌手の三橋美智也さんが56年に行った実演ショー、俳優・石原裕次郎さんが第3回川崎市民映画コンクール授賞式でスピーチに立つシーン、川崎区出身の歌手・坂本九さんが川崎映画街で交通安全キャンペーンを行ったときの写真なども見られる。55年頃のもぎりの女性やキャバレー「オスカー」などの写真が展示され、大正や昭和の時代の生活、文化をうかがい知ることができる。
オープニングを記念し、4月6日まで特別展示会を開催。昭和20年代から30年代に川崎映画街に来場した俳優のスナップ写真や広報誌、映画のチラシ、パンフレットなど、貴重な品の数々がショーケースに並ぶ。また、1953年に同社がアメリカRCAと特許契約を結び創立した「日米テレビジョン株式会社」製の、昭和30年代のテレビの現物も展示されている。
一般公開前日には、報道陣や関係者を招いた内覧会が開かれた。資料や写真を提供したうちの1人で、47年から74年まで同社前身の株式会社美須事業部に勤めた池上孝さん(84)は「『いつか役に立つだろう』と思って大事に持っていた資料が日の目を見たようでうれしい」と、展示物を眺めながら目を細めた。美須社長は「歴史だけでなく、映画業界全体の歴史がわかる」と来場を呼び掛ける。
入場無料。開館時間は午前9時から深夜12時まで。
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