細胞培養に関する研究を行う南渡田町のアクア・ゼスト株式会社(亀井一郎社長)が、「ミトコンドリア活性による植物育成促進装置の研究開発」に取り組む。川崎市が中小企業を対象とした、研究開発助成事業の交付企業にも選ばれた。
ミトコンドリアは、動物、植物の細胞内にあり、人間の細胞内にも存在する。遺伝子の修復作業などの細胞の代謝に関わる重要な機能をコントロールし、エネルギーを産生する。
同社では「ミトコンドリアパワー」という商品の開発を手掛けるなど、「老化と病気の予防」をテーマに、細胞内のミトコンドリアに働きかける機能水の研究を主軸に置く。水素、酸素、窒素を含んだ同商品は、ミトコンドリアに作用して、エネルギー産生を促進。有名フィットネスクラブ等でも販売されている。
今回はこれを応用し、植物中のミトコンドリアに働きかける活性因子を水中に溶存させる装置を研究開発する。この装置により作り出された水を使って出来た農作物は、細胞分裂が促進されることで成長が早くなり、結果的に収穫のサイクルを早めることで農業の効率を上げることにつながる。植物工場も手掛ける区内大手企業の役員からの「この水を農業に使えないか」という打診がきっかけで、本格的な研究に乗り出した。「サイクルが早まれば2毛作、3毛作も可能となり、出荷も増えて農業の安定化にもつながる」と亀井社長。また「この装置を活用することで、農業の進歩に貢献できたら」とも話している。
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