このほど川崎市男女共同参画センターの館長に就任した 迎(むかえ)スミ子さん 多摩区在住
「誰からも頼られる施設へ」
○…男女が平等で快適に暮らす社会の実現を目指す川崎市男女共同参画センター(すくらむ21)の館長に、1月5日付で就任した。2月15日の「第10回すくらむ21まつり」を振り返り「昨年を上回る4007人もの来場があって嬉しい。たくさんの親子に楽しんでもらえて良かった」と話す。
○…すくらむ21とは十数年前から特別な縁がある。1994年、起草委員として「かわさき男女平等推進プラン」作成に参加。1999年、すくらむ21が同プランなど、市の行動計画の推進拠点として開設された。プラン作成から約20年を経て「昔に比べ、女性の社会進出への理解者が増えてきたと感じます。社会全体で、働く女性を応援しようという体制ができてきたと思う」と感慨深げだ。
○…長崎県出身。小学生のころ、戦時下を生きた女性教師と教え子たちの苦難を描いた映画「二十四の瞳」と出合い、女性が毅然と仕事をする姿に感銘を受けた。「涙がポロポロ出た。将来先生になろうと心に決めた」。川崎市に移ると、小学校教諭として多摩区の東菅小、高津区の新作小などで教育活動に奮闘。幸区の日吉小では校長も務めた。長年続けてこられたのは「子どもが好きだから」。時折見せる柔和な笑顔が、多くの子どもの心を引き付けてきたのだろう。
○…趣味は読書。特に葉室麟らの歴史小説は「読み出したら止まらなくなる」ほど愛好している。また「『読み』が深くなるから」と、愛読する作家の故郷を訪ねるのも好き。宮沢賢治、新美南吉らの出生地を訪れた思い出を「作者との距離が近くなったみたい」と声を弾ませて語る。日課は朝の散歩。近隣のあじさい寺を歩き、四季折々の花を楽しんでいる。館長としての目標を尋ねると「すくらむ21を多くの人に知ってもらい、女性も男性も支援する拠点として、様々な人からの相談を受けられるようにしたい」。優しげな瞳の奥に、力強い意志が垣間見えた。
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4月26日
4月19日