2012年度の川崎市内の実質経済成長率はプラス0・3%で国内総生産の成長率0・7%を下回ったことが、川崎市が先月24日に発表した市民経済計算でわかった。3年連続でプラスの成長を示したものの、構成比の高い製造業の減速が影響した結果となった。
市民経済計算は、国民経済計算の基本的な考えや仕組みに基づき、川崎市を単位として1年間に生み出された付加価値を経済活動の成果として推計するもの。
2012年度の川崎市市民経済計算は、前年の東日本大震災の影響を受けたものの、秋以降に為替レートが円安に推移し、株価が上昇したことが背景にある。物価変動の影響を除いた市内の実質総生産は5兆4131億円で、実質成長率は3年連続でプラスの成長となった。
産業別にみると、全体の約21%を占める主要産業の製造業の総生産は前年度と比べて6・9%減少し、1兆730億円。製造業の中で最も構成比の高い石油・石炭製品は前年度と比べて3・2%減少した。特に化学(前年度比47・9%減)と一般機械(同47・8%減)の落ち込みが目立った。
この原因について市は「原油価格が高騰していたことにより中間投入額(必要経費)が増加したことによるもの」と分析している。
不動産業が伸びる
一方、伸びている産業は電気・ガス・水道業(15・1%増)、不動産(1・7%増)、運輸業(4・6%増)、サービス業(1・8%増)、情報通信業(1・0%増)。
不動産の構成比は2012年度で20・7%となっている。2001年度時点では15・7%で10年以上増加傾向を示し、人口増加を背景に好調に推移している。市によると、人口がピークになる2030年までは増加していく見通しという。
2012年度の市民所得は前年度と比べて1・0%減の4兆2349億円で、5年連続で減少した。土地の賃借などで得た財産所得は前年度と比べて3・3%増加したものの、給与賃金などを示す市民雇用者報酬は0・4%減少し、企業所得も4・1%減少した。
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