2012年12月から進められていた等々力陸上競技場の改築工事がこのほど終了し、3月13日に完成記念式典と関係者向けの内覧会が行われた。
同式典には、福田紀彦川崎市長や川崎フロンターレの武田信平社長、川崎市藤子・F・不二雄ミュージアムの伊藤善章館長らが出席。挨拶に立った福田市長は「2015年の(フロンターレ)ホーム開幕戦に間に合ってよかった。中も外も素晴らしいスタジアム。明日はフロンターレのホーム開幕戦、来月は日本を代表する陸上大会が開催される。夢や希望がどんどん生まれる使い方ができるスタジアムになっていってほしい」と話した。
その後、同スタジアムの目玉の一つとなる藤子キャラクターのブロンズ像が披露されるなど、新たなメインスタンド完成を全員で祝った。
新メインスタンドは6階建てで延べ床面積は2万1853平方メートル。旧メインスタンドより約4000席増えて競技場全体で2万7495席となった。一般席のほか、ソファーやテーブルがある個室と外側の客席がセットになったボックスシートや家族・友人などと試合が楽しめるグループシート、子どもを遊ばせながら観戦できるキッズスペース、木製のテーブルが付いたパーティーシートなど、さまざまな観戦スタイルに合わせたバラエティーシートが新設されている。
メインスタンドの総工費は当初の予算より約17億円増の79億3500万円。メインスタンドの工事に加え、スタンド南側にも新たに大型ビジョンを設置した。
市によると「1993年から95年に約110億円投じて増築・改築した工事費の市債の返済が終わっていなかったため見送られたバックスタンドなどの改築工事についても16年以降検討をしていく」としている。
メモリアルな開幕戦
14日には、リニューアルされた等々力陸上競技場で川崎フロンターレとヴィッセル神戸によるJリーグ第2節が行われ、2万1689人ものサポーターが駆け付けた。リニューアル後、最初のメモリアルな試合という事もあり、入場チケットは藤子アニメのキャラクターのイラストが載った特別仕様になり、さらに市内出身の女性芸人やしろ優さんが始球式を務めるなどサポーターを喜ばせる企画が目白押しとなった。
試合は2対2の引き分けだったが、メインスタンド利用者からは「とっても見やすく、今まで以上に応援に来たくなる」と満足する様子がみられた。
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