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川崎区・幸区版 公開:2017年4月14日 エリアトップへ

進行性難病を患いながら自立生活を送り、全国で講演する 海老原 宏美さん 市内出身 40歳

公開:2017年4月14日

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しなやかに前進あるのみ

 ○…川崎市北部で開催された障害者の権利を考えるシンポジウムに出演した。今年1月には、東京都の女性活躍推進大賞を受賞。贈呈式で小池百合子都知事に渡した手紙をSNS上で公開し、注目を集めている。現在は、東京都東大和市で介助を受けながらの1人暮らし。相談支援専門員として働く傍ら、障害者の権利や考えをPRする催しで全国を飛び回る。

 ○…1歳半で進行性の難病である脊髄性筋萎縮症で余命3歳までと診断された。「高校卒業後は自立せよ」との家訓から大学生時代から一人暮らし。20代で人工呼吸器をつけ、最近は飲み込む力が衰えてきたため胃ろうを始めた。「胃ろうしても口から食べることはできます。でも達人になると、胃ろうで利き酒ができるらしい。ソムリエならぬ胃ムリエです」とお茶目に笑う。明るく振る舞うのは「質問しやすい空気を作るため」。自らの経験から健常者の偏見について「(障害者のことを)ただ知らないだけ。聞きにくいことを先に言っちゃえば、場の空気がほぐれて壁もなくなる」

 ○…向ヶ丘小学校、平中学校(宮前区)、生田高校(多摩区)と地元の普通学級で学生時代を過ごした。高校では合唱部に所属し、セカンドソプラノとして約45人のメンバーと共に合宿や遠征に臨んだ。お楽しみイベントとして開催された肝試しには、車いすごと担がれて参加したことも。「階段あるし、おばけ苦手だし、行かないって言ったのに無理やり。でもすごく楽しかった。合唱部時代は仲間と濃い時間を過ごせた」

 ○…自らを「後ろを振り返らないタイプ」と分析。目の前のことがどうしたらできるようになるか、挑戦の日々。多忙な毎日の楽しみは日本酒。少量ながら毎日晩酌しているという。今後は障害者や健常者を「別(わ)けない」世界の実現をめざし、発信していきたいと考えている。「(障害者も健常者も)思ったことを言い合える関係になりたい」

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