市営火葬場のかわさき南部斎苑(川崎区)とかわさき北部斎苑(高津区)は、近年の火葬需要の高まりを受け、今年度から「友引日」の受け入れを本格的に始める。夏場の対応や冬のピーク時の待機緩和、高齢化による多死社会への備えなどが目的だ。
友引日を開場するのは、両施設ともに7〜9月と12〜2月の年12日ずつ。亡くなる人が増える傾向にある冬と、遺体の保管費用がかさむ夏に重点を置いた。特に冬場は、遺族が1週間ほど待たされる場合もあるという。
両施設で年間1万件超
これまで友引日は、館内清掃やメンテナンスなどを行うための休業日としてきた。
一方で、火葬件数は年々増え続け16年度は2施設合わせて1万353件と、2年前に比べて1120件増加した。市は今後、受け入れ枠を超える可能性もあることから16年度に友引日の2日間を両施設で試験的に開場。17年度にも4日受け入れた。利用件数は16年度が41件、17年度が76件だった。
一般的に、友引日は「友を引く」との見方から葬儀や火葬は縁起が悪いとされ避けられる風潮があった。しかし、試行期間中の市のアンケート調査では、民間の葬儀事業者から「無宗教であれば葬儀を行える」「早期火葬で遺族の費用負担が軽減できる」と友引開場に肯定的な意見が多かった。
市は「近年の価値観の多様化や在日外国人ら宗教の違いなどで、友引日に対する抵抗感が薄れつつある」と分析。今年度の状況を踏まえて次年度以降の方針を検討していくとしている。
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