消防署員の救助技術向上を目的とした「第48回全国消防救助技術大会」がこのほど、岡山市で開催され、川崎市消防局から出場した臨港消防署(菅野浩一署長・川崎区池上新町)の福永宏樹さん(39)、同署の丸山悟さん(26)、高津消防署の矢澤隼人さん(26)のチームが水上の部の「溺者救助」で優勝を果たした。
「溺者救助」は、溺れる役の「要救助者」、それを助ける「救助者」、サポート役の「補助者」が3人1組で挑む競技。救助者と補助者は協力して浮き輪にロープを結んだ後、浮き輪を水面に投下。25メートル先にいる要救助者まで救助者が泳いで浮き輪を運び、補助者がロープを引き寄せて要救助者を助けるまでの時間を競う。
同競技の平均的な所要時間は43秒。優勝した3人の記録は27・3秒で、2着の京都市消防局の記録28・2秒と0・9秒差だった。
練習は昨年11月から週2回の1日3時間ほど、川崎区南渡田町にあるJFEスチール(株)東日本製鉄所京浜地区のプールで励んだ。練習を始めて数カ月は泳力強化のため、1日5000メートル以上泳ぐ基礎練習を実施した。今年3月下旬から本番同様の種目練習を始めたという。
福永さんは「競技中の自分たちの動画を見ながら、浮き輪を投下する位置、ロープの投げ方などを研究し、何百回と練習を重ねた」と振り返る。続けて「昨年と同じメンバーで挑めたことで、チームワークを生かした競技ができた。この経験を災害活動などに生かしたい」と語った。
丸山さんは「全国優勝を目指していたので、1年の訓練の集大成としてこのような成績が残せて嬉しい。署員の方々の応援のおかげ」と話した。
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