川崎区追分在住の写真家・藤田観龍さんが半世紀以上にわたって撮り続けた事件や事故などを一冊にまとめた『写真報道50年の軌跡』(本の泉社)を出版した。
沖縄復帰運動、ロッキード汚職事件、日航機羽田沖墜落事故、阪神淡路大震災、東日本大震災など、392枚の報道写真を収める。「あの人・この人」のページでは、漫画家の故手塚治虫さん、俳優の松坂慶子さん、黒柳徹子さん、脚本家の倉本聰さんら各界の著名人113人の風貌が掲載されている。
排煙に包まれた川崎区池上町の様子や1965年当時の内職作業の様子、ヘイトスピーチデモへの抗議活動、川崎フロンターレの優勝シーン・パレードなど、川崎市内の出来事も紹介。
藤田さんは新聞社時代を含め、半世紀以上にわたって日本各地の事件や事故現場でシャッターを切り続ける。これまで彫刻にまつわる写真集を3冊出版したが、喜寿の記念に、初めて報道写真集を発行した。
事件や事故の中にあっても「ヒューマニズム的な視点を心にカメラに収めてきた」と藤田さんは強調する。日航ジャンボ機墜落事故では自衛隊隊員が生存者を抱きかかえながら「もう少しだから頑張れ」と耳元で呼びかけた一瞬が見どころの一つという。また、日航機羽田沖墜落事故では、「川崎に住んでいたからこそ、地の利を発揮した写真」だとも語る。
A4判、全288ページ。4千円税込み。書店で販売中。
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