母国・ブルキナファソに「絆高校」を創設した サワドゴ・ブーレイマさん 川崎区扇町在勤 45歳
母国の未来思う熱血漢
○…「故郷のこどもたちに自分が経験した様な苦労をさせたくない」と、西アフリカの母国ブルキナファソの生まれ育ったマルに、私財約300万円を投じ、2017年に中高一貫の「絆高校」を設立。川崎区の産業廃棄物処理業などを営む三協興産に勤務しながら、今も毎月10万円ほど運営費として送金する。
○…ブルキナファソは国連が算出する豊かさの指標「人間開発指数」が189カ国中182位(2018年)で最貧国の一国に数えられる。貧困問題の解決に大事なのは行動を起こせる人の育成で、そのためには日本のような「考える力を育てる教育」が必要だと思い、11年に高校のなかったマルに学校設立を決意。17年9月開校時に35人だった生徒はピーク時に118人までになった。生徒達には「自分で考えて、やりたいことを自分で出来る人になって欲しい」と期待を込める。現在は近隣国の紛争の影響で80人までに減少。経営的には苦しいが、日本人の妻・志津子さんは「あなたは夢に向かってあなたの出来ることをやってください」と応援してくれる。
○…こどもの頃は苦労をした。10歳であずけられた叔父の家は20人以上の大家族でご飯を食べるのも競争。中学・高校は家から58Kmも離れた場所にあり、自転車通学だけで半日を費やした。高校卒業後は役所に勤務。05年に日本からの青年海外協力隊として活動していた志津子さんと出会い、08年に結婚するために来日。長男(8)、長女(5)にも恵まれた。
○…三協興産には16年から勤務。昨年秋、学校運営の事を知った会社が「素晴らしい活動だ」と支援の募金活動を実施。会社からの寄付も含め約60万円が集まった。「ありがたい。素晴らしいチームだ」と感謝する。
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4月19日
4月12日