川崎市の伝統野菜「のらぼう菜」を70年作り続ける高橋孝次さん(88)=多摩区=が、書籍『のらぼう菜―太茎多収のコツ』を今月刊行した。
のらぼう菜は甘みが特徴のアブラナ科の野菜で、鎌倉時代から市内で栽培が始まったとされる。高橋さんは市内学校で食育の出前授業を続け、2015年には県内2人目の「地域特産物マイスター」に認定。書籍では歴史や栽培方法のポイント、おいしい食べ方などをまとめている。川崎区のキムチ店「おつけもの 慶 kei」とコラボしたのらぼう菜キムチも紹介する。
高橋さんは「のらぼうで人生の最後を飾る気持ちを本に託した。10年来の夢が叶ってうれしい」と思いを語る。執筆に協力した市民団体「かわさきのらぼうプロジェクト」の清水まゆみさんは「表紙題字は高橋さん直筆。菅地区の『のらぼう菜』と共に歩んだ88年の重みを感じる」と話す。
一般社団法人農山漁村文化協会発行、A5判88ページで税込1320円。市内書店や通販サイトAmazon(アマゾン)で購入できる。問い合わせは、清水さん(norabona2020@gmail.com)。
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