昨年1年間について、関敏秀幸区長は「コロナとの闘いに終始し、正直、何もできなかった」と振り返る。
そうしたなか、区民で在宅勤務になった人が、交通安全運動を手伝うようになり、これまで見られなかった顔がまちかどに立っていたり、町内会でオンライン会議システム「Zoom」の活用が進んだ。こうした新しい芽が出ていることに期待も寄せる。
この2年、地域の中で祭りやイベントが行われなかったことで、子どもたちがこれらを知らないまま過ごすなど、地域コミュニティーが崩れてしまっている現状に危機感を抱く。そこを補うために、まちなかでの掃除、フリーマーケット、ゲームなど催しの同時多発的な開催も検討中だ。防災訓練が行えず、コロナ禍での避難方法、避難所運営の仕方などをうまく伝えきれていないことも懸念する。
今の区の大きな課題は人と人のつながりが途切れ、セーフティーネットのほころびが大きくなっていること。「この解決のために、『ご近所支え愛事業』といった地域の見守りの充実に力を入れたい」と関区長。
記念イベント充実
幸区は今年、区制50周年を迎える。コロナで緩んだ地域の関係性を再構築するよい機会と捉え、子どもの意見を施策に取り入れることに注力。1月から来年3月までに25以上のイベント、企画を用意し、世代間交流を強固にする。
昔の写真が現在のどこかを探る歴史スタンプラリーや、鉄道スタンプラリーなどは、同時期に行い区内を巡る仕掛けを考えている。幸区ゆかりの絵本作家、故・かこさとしさんにまつわる企画や、パラスポーツのボッチャ、対戦型コンピューターゲームを競技化したeスポーツなどスポーツイベントも予定している。
「一緒にコロナを乗り越えて新しい幸区の歴史を共につくっていっていただきたい。そのために声を聞かせて欲しい」と区政への積極的な参加を呼びかける。
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