東海道かわさき宿交流館(川崎区本町)で3月13日(日)まで「東海道五十三次 押絵羽子板展」が開催されている。
展示されているのは鎌倉在住の押絵工芸作家、吉田光寿(こうじゅ)さん(86)が手掛け、同館に寄贈した作品。歌川国貞(のち三代豊国)が描いた「役者見立東海道」や、「歌舞伎十八番」を題材に羽子板の上に押絵で表現している。押絵とは布に綿を包み、厚みを持たせた部分を張り付けながら立体的に絵を作り上げる技法。
吉田さんは「自宅のアトリエを整理していて、作品の寄贈先を探していた。ここ(交流館)は入場無料で、色々な人に作品を見てもらえると思って決めた」と話す。約20年前にそごう横浜店で観た浮世絵展で、川崎に浮世絵関連の施設があったことを覚えていて、同館を見つけたという。
吉田さんは1965年、同じ社宅の住人がきっかけで押絵を始め、1975年に徒然流・吉田順光氏に師事し、本格的に押絵羽子板制作に取り組むようになった。80年からは教室を開くようになり、横浜の緑園都市のギャラリーや、横浜人形の家で展覧会を開くなどしてきた。
今は赤穂浪士47士の制作をしているという。「父が赤穂出身なので作ってみたくて。90歳くらいまで頑張らなきゃね」と笑った。
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