学校教育現場に役立ててもらおうと、東門前小学校や宮前小学校=いずれも川崎区=で校長を務めた澤口安雄さん(74)らが今月、『アクティブラーニングへのアプローチ〜団塊・ゆとり・悟り世代の実践を通して〜』を出版した。
アクティブ・ラーニングは、「主体的」「対話的」「深い」学びを通じ、子どもたちが課題を解決する力などを育む教育法。2020年度から完全実施された新学習指導要領が重視する内容に通じるという。
澤口さんは教員を退職して14年。コロナ禍によるオンライン授業や分散登校などで、新学習指導要領の核心に触れる教育が実践されていないのではと危惧を抱いたという。澤口さんと同じ考えを持つ現役や元教師に声を掛け「世代を越えてこれからの教育を考える会」と銘打った団体を立ち上げ、一冊にまとめた。
冊子はB5判全57ページ。アクティブ・ラーニングの定義や役割、3つのポイントなどを解説し、実践報告や指導成果などを5章にわけて紹介。この中では川崎の体育の授業では約50年前からアクティブ・ラーニングが取り入れられてきたことも触れている。また、澤口さんの教員経験としての英知も盛り込まれる。
「子どもたちは一人ひとり違う。そうした中で先生や友達が関わりあい、変わっていく」と澤口さん。アクティブ・ラーニングによるアプローチが最適だといい、多様性、インクルーシブ教育にも対応しているとも強調。「教員を目指す人にも手に取っていただきたい」とも語った。
北野書店で取り扱っている。
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