5月15日の沖縄の日本復帰50周年を前に、金城宏淳川崎沖縄県人会会長は現在の会についての思いを語った。金城会長は2年後に控えた同会設立100周年に向け、40代から50代の新会員入会に力を注ぐと明言。コロナ禍でこの2年間開催を控えたイベントの再開にも意欲を見せた。
沖縄に注目が集まる今年は会員を増やす機と捉える。金城会長は、地域交流を増やしたいとし、毎年7、8月に行われていたボウリング大会を皮切りに、バレーボール、ソフトボールなどのスポーツ大会について開催する意向。また、県人会館ホール(川崎区中島)で伝統的な琉球舞踊や沖縄民謡などを披露する「綾心(あやぐくる)ライブ」の再開も目指し、沖縄文化に触れる機会も増やしていくという。
沖縄県出身者同士が就職をあっせんするなどの互助組織として発足し、今では同県にゆかりのある人たちに加え、沖縄好きな人たちが集まる同会。現在は沖縄文化の発信や、親睦団体としての側面が強い中、金城会長は会員数の減少や会員の高齢化を課題に挙げる。10年前には約250世帯が加入していた会員数は、現在は約180世帯にまで減少している。
また、72歳の金城会長はじめ、会の中心を担うメンバーの多くが日本復帰前に、幼少の頃から川崎で過ごしたり、川崎で生まれた世代。「私たち世代は沖縄出身を理由に差別を受けるようなことは、もうなかった」。5月15日に迎える復帰50周年については、復帰運動に関わった世代の人たちが抱くような感慨深さがあるわけではないとも話す。
とはいえ、歴史ある会の存続には「我々の世代だけでは新しい取り組みも難しい。若い世代に入会してもらって、100周年に向け活躍してもらいたい。沖縄出身でなくても、沖縄が好きなら大歓迎」と門戸を広げていく構えを見せる。
川崎区・幸区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|