川崎市は年間80日程度しか利用されていない川崎競輪の選手宿舎「小向会館」を地域開放する準備を進めている。開放するのは、ロビーや会議が行える大部屋など施設の一部。市では、利用方法などの策定を進め、4月中の地域開放を予定している。
選手宿舎(小向西町4の110)は、八百長などの不正を防止するために出場選手が開催日前日から入る施設で、1999年に約19億2千万円を投じて市が整備した。定員は144人で選手が寝泊まりする宿泊室をはじめ、食堂や浴室、トレーニング室などを完備している。施設維持費は警備費や清掃費で年約1千万円、光熱費も約1600万円に上る。
一方で施設が利用されるのは、年20回開催される川崎競輪(通常1開催約3日間)の開催期間とその前後の日、合わせて80日程度。残りの約280日は全く利用されていない。多額の維持費がかかりながらも施設が有効活用されていないのが現状だ。
建設時から地域開放を検討してきたが昨年から地域の要望の高まりもあり、利用方法などの策定を開始、4月中に開放できる見込みとなった。
開放が予定されているのは、ロビーや会議が行える大部屋など施設の一部。宿泊室やトレーニング室などは、選手の不正防止や維持管理費が現在より膨らむため見送られる。料金は光熱費や管理費等を実費で徴収する。
市公営事業部では「地域住民の意見を聞きながら開放を進めていきたい」としている。
県内では小田原競輪を主催する小田原市が95年から選手宿舎を「サンサンヒルズ小田原」と命名し、地域に全面開放しており、団体の合宿研修や宿泊、会議などで広く利用されている。
幸区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|