ミューザ川崎シンフォニーホールのフランチャイズオーケストラ・東京交響楽団は7日、音楽監督ジョナサン・ノット氏との契約を2026年3月まで延長することを公表した。オーケストラが音楽監督と長期契約を結ぶのは珍しい。ノット氏は就任2年目にして、公演が満席になるなど高い評価を得ている。
同ホールで開かれた会見にはノット氏をはじめ、同楽団の澤田秀雄理事長や大野順二楽団長らも出席した。また、会見には初めて同楽団の定期会員やサポート会員も参加した。
同楽団は昨シーズンから第3代音楽監督を務めるノット氏と、20年度までの契約延長を公表する予定だったが、ノット氏自ら26年度まで延長を申し出たため、急きょ10年以上という長期契約を結ぶことになった。
楽団と音楽監督の契約は3年や5年単位で結ぶことが多い中、澤田理事長は「近々のコンサートも満席で、素晴らしい評価を得ている」と喜びを語り、「より世界に認められるような楽団にしてほしい」と話した。
ノット氏は「このオーケストラ、ホール、聴衆は素晴らしく、日本は第2の故郷」と楽団を大変気に入っている様子だった。また、「10年以上あれば、オーケストラの本当の姿を見ながら音楽作りが進められる」と長期間務めることで、膨大な数の楽曲の完成や大きなプロジェクトに取り組めるメリットを熱く語った。
ノット氏は今後1シーズンに4回来日し計8週間指揮する。3年目のシーズンでは、ミューザ川崎での3公演を含む9公演に登場する。ブラームス、ブルックナー、シューマン、ワーグナーといった自身のメインレパートリーとする後期ロマン派を中心に、古典から現代音楽まで幅広い作曲家作品が並んでいる。
また来年度、同楽団は創立70周年を迎えることを記念し、10月にポーランドやクロアチア、オーストリア、ドイツ、オランダの5カ国5都市のヨーロッパ・ツアーを実施。演奏会を通して国際交流を図る。
幸区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|