川崎市では毎年11月を「消費者強調月間」とし、市民が無用なトラブルに遭わないよう啓発活動を行っている。同期間を迎えるにあたり、最近の消費者トラブルの傾向や対策について市民の相談を受け付けている市消費者行政センターの担当者に話を聞いた。
2015年度の「消費生活相談年報」によると、全体の相談件数は8849件(前年比0・9%増)。13年度から年々増加しており、3年前と比較すると1000件以上も多い。その要因となっているのが全体の5分の1を占めているインターネットを通じた「デジタルコンテンツ」だ。
その中でも多い相談が架空請求を含む不当請求。以前からアダルトサイトなどの『ワンクリック請求(詐欺)』に関する相談が多く、スマートフォンの普及で幅広い世代の消費者から相談が寄せられているという。
加えて最近増えているのがSNSを通じたトラブル。多いのは電子マネーを騙し取られる被害だという。「SNS上で接触して電子マネーのプリペイドカードを購入させ、シリアル番号を聞いてくる手口。番号を教えると他人でも電子マネーを利用できてしまう。購入する前に一度疑ってほしい」と市担当者。
またインターネット普及による最近の傾向として、過去に被害に遭った人が再度狙われる「二次被害」も出ている。特に、価値のない土地を売りつける『原野商法』の被害者が再度狙われているという。「一度被害に遭ってしまった後ろめたさやトラウマに漬け込むような内容。騙されて買った土地がインターネットでPRすれば売れる、いい土地と交換できるなどの文句で釣るので要注意」と呼びかけている。
市担当者は「情報を見極めるための知識を積極的に得て、自分を守ってほしい。持っている情報が正しいか分からない時や怪しいと感じた時にはまず相談を」と話す。市の相談窓口は【電話】044・200・3030。
ラゾーナ川崎で消費者教育フェス
強調月間中には、各地でキャンペーンが行われる。 ラゾーナ川崎プラザルーファ広場では11月26日(土)、「消費者教育フェスティバル」が開催される。時間は午後2時から5時まで。メインゲストのJOYさんによるトークライブ、コンサートなどの催しが開かれる。詳細は同センターホームページへ。
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