史跡23ヵ所に案内板 大野北地区 修復し今月末までに完成
子どもたちをはじめ、地域住民に郷土の歴史への理解を深めてもらおうと大野北史跡を守る会(河本耕生会長)はこのほど、大野北公民館との協力のもと、大野北地区内に古くから残る史跡に修復した案内板を設置する再整備事業を始めた。すでに完成した箇所もあり、今月いっぱいには設置し終える予定。全部で23カ所あり、こうした案内板が史跡すべてに設置されるのは、市内初。
同地区の史跡を示す案内板は、昭和60年に別の地元歴史団体が設置した。しかし、一部の案内板が経年劣化や破損などで撤去された上、判読しにくいものも確認されていた。そこで、同会は公民館で昨年10月から3回にわたり「大野北の史跡を知る講座」を開講。同地区の歴史や風土について学ぶとともに、最終回には参加者らと案内板を設置することを計画し、今回の実施に至った。老朽化の進んだ案内板のそばに住む住民から、同公民館に対して修復を要望する声が上がったことも設置に乗り出す起因になった。
案内板は、同会や賛同を得たメンバーが設置場所での現地調査に加え、史跡の説明文についての協議や検討を重ねて完成した。南北朝時代から伝わる同地区の歴史を読み取ることができる。設置は行政や地権者の協力で進められており、今年度の地域活性化事業交付金が活用される。地区内の史跡すべてに掲示板が設置されるのは、市内で初めて。
同会では、大野北地区の郷土本を手がける別の地元団体と連携し、子どもたちが気軽に学べる事業などの展開を模索中。近隣の小学校には、案内板の位置を示す地図が配布される予定にもなっている。
案内板について、同公民館の座間千代子館長は「郷土の歴史事業もそうだが、(将来的に)カルタにして次代の子どもたちに残したい」と話し、史跡をめぐる今後の展望を示した。
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