相模原市新システム導入 「声」分析 施策に一層反映 庁内の情報共有も改善
相模原市は市に寄せられる市民の声をデータとして一元管理・分析するシステムを今年度末までに構築する。庁内での情報共有を促進することで、市民からの意見や提言に迅速に対応することや、各課の施策へ反映する際のスピードアップに努めていく方針。
同システムは、広報広聴課をはじめ、各課に集められた市民の声を集約、データベース化するもので、庁内のPCネットワークで閲覧可能にすることなどが想定される。
市民の声の取りまとめについては、これまで広報広聴課が窓口となり、意見や要望を聞く施策「わたしの提案」を実施してきた。まちづくりセンターや公民館など、市の施設105カ所にある用紙や封筒での申込みのほか、メールやFAXでも受け付けており、2011年度は1412通2344件が寄せられた。こうして集まった声は同課と該当する所管課で調整し、事業に生かしてきた。一方で、各課に直接寄せられた意見などは、その担当課で把握するに留まり、広報広聴課まで伝わらない現状もあった。そのため、市民から「どのような意見や要望が多く寄せられているのか」といった正確な分析ができず、庁内での情報の共有も課題とされていた。
業務効率化に期待
システム導入により同課では、市民の声に対する各課の対応の進捗を管理でき、業務の効率化も期待できることから、「庁内全体の行政サービス底上げにつながるはず」と説明する。
こうした情報共有のシステムは、横浜市や静岡県浜松市など約半数の政令指定都市でもすでに導入されている。市民の声を吸い上げる役目を持つ広聴サービスの遅れが改善されることで、より一層市民ニーズを反映した市政運営が期待される。
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