100人規模の市民ボランティアが市内の身近な自然を調査・観察し、データを継続的に集積する「相模原市自然環境観察員制度」の11年間の活動を記録したまとめ誌「相模原の自然を見つめて」がこの度、刊行された。12月20日(金)には環境情報センターで刊行記念式が開催される。11年間にわたる地道な調査の取りまとめとあって、これまでの市内の環境の変遷を知ることはもちろん、今後の環境保全策を検討する上でも重要な役割を担うものとなりそうだ。
同制度は2001年4月にスタートした。市民と行政が一体となって自然環境を調査し、自然を保全するための基礎データを集積すると同時に、環境保全に対する市民の意識啓発を目的としている。調査には、中学生以上のボランティアが参加。創設当初から毎年約100人、延べ1200人を超える市民らが観察員として活動に取り組んでいる。これまでには、市内を約350の地区に区切り、その中でツバメやセミ、タンポポなどの生息状況を調べる「身近な生き物調査」や、野鳥や植物、河川の生物、湧水などのテーマごとに調査する「専門部会調査」などの活動を実施。同じテーマを数年ごとに繰り返し調査することで、地域ごとの環境の違いや自然環境の経年変化を明らかにしてきた。
調査拡充、更なる増員を
今回刊行されたまとめ誌には、11年間にわたり観察員が地道に行ってきた身近な生き物調査の記録が刻まれた。同活動の事務局を務める環境情報センターでは「市民と行政が一体となり、大規模な人数で長期にわたり調査を行ってこられたことは、他に類を見ない環境活動のパイオニア的な存在」と観察員制度を評価。「このまとめ誌の刊行を活動の折り返し地点として、これまで蓄積してきたデータを活用しながら、旧津久井町方面への調査の拡充や観察員のさらなる増員をめざしていきたい」と今後の抱負を語った。
活動報告会も
まとめ誌は市内の公共施設で閲覧できる予定。同センターで1冊1000円で購入もできる。
なお、刊行記念式と同時開催される2012年度の活動報告会に一般も参加することができる(午後2時〜4時/参加無料)。申し込みが必要なので、希望者は同センター【電話】042・769・9248へ。
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