田名地区 犬連れ広げる防犯の輪 日課生かし見守りに一役
区内田名地区で8月30日、「田名ドッグパトロールチームワン・ワン」(武田沙織代表)が立ち上げられた。女児連れ去り事件の発生や不審者の出没情報の増加など、防犯面での対策が急がれる中、犬を散歩させながら、あらゆる世代が気軽に参加できるのが特徴だ。
相模原署によると田名地区は、市内でも自転車盗難や不審者の目撃率が高いエリアの一つだという。田名地区防犯協会(大谷靖臣会長)では、青パトでのパトロールを約150人体制で行っており、午前・午後に一度ずつ二人一組で見守りを行うなど、地域をあげての防犯活動に力を入れている。
一方で、小さな子どもを育てる若い世代の防犯活動への参加率が低いのも事実。このような現状の中、武田代表は「若い世代にも気軽に防犯活動に参加してもらい、地域の交流を深められたら」と、犬を飼っている世帯が散歩をしながら地域や子どもの安全を見守る活動を提案した。実施にあたり、「防犯」が気軽な印象に受け止められることを懸念する声も挙がったが、県警の協力も得てチームを発足。学校の2学期が始まるタイミングに合わせ、8月30日には開始の式典を挙行。神奈川県警とともに近隣の小・中学校を訪問し、保護者らに向けて活動の意義を説明。賛同するメンバーを募った。同チームは現在、約30人で活動しており、子どもたちを見守る「防犯の目」を少しでも増やそうと、仲間作りに励む。
会員増で抑止強化へ
「田名ドッグパトロームチームワン・ワン」には、メンバーを集めての会合やルールはない。毎日の犬の散歩の際、犬のリードに「防犯パトロール」と書かれたワッペンを付けるだけで、あえて防犯に対する敷居を低くし、参加しやすさを重視したという。参加を希望する人には、氏名・住所を登録してもらい、ワッペンを配布。子育て世代には仕事を持つ人も多いため、「決まった時間、決まったルートなどを定めると、動きづらい人もいるはずです。『ながらパトロール』でも、大勢が集まれば犯罪抑制になると思う」と武田代表は話す。
チームでは、ワッペンを付けた飼い主同士の交流によって、日頃から地域の横の繋がりを強化することにもなると期待を寄せている。今後は、メンバーの増員を図り、ワッペンが子どもたちへの安全の象徴として確立されるよう、小・中学校や公民館などにポスターを貼り、周知に努めていく意向だ。
同チームへの参加希望・問合せは、武田代表【電話】090・7717・3619へ。
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