上溝の野崎工業所(上溝6の25の8)の前に展示されたクラシックカーが注目を集め、ひと目見ようと市内外から多くの人が足を運ぶなど、話題を呼んでいる。
展示されているのはトヨタ1600GT。これは、トヨタRTXの名でレースに参戦していた試作機を市販化し、1967年に発売された大衆向けのスポーツカー。約1年の間に2200台ほどしか生産されなかった。現存しているのは、海外も含めおよそ110台といわれている。
この車の所有者である同社の野崎喜文さん(52)は、20代の頃に幼い頃からのプラモデル好きが高じて、同車を購入。地域の人々に車を見て昔をなつかしんでもらいたいという思いから人目につく同所前の道路沿いに置くようになったという。
全国のトヨタ1600GTのユーザーで組織されるオーナーズクラブの会長を務める野崎さん。仕事の合間をぬって、同車を整備し、国内のクラシックカーレースやイベントに参加。近年、車を所有する若い世代が減少する中、クラシックカーの魅力を伝えることで、「若い人が車に興味を持つきっかけになれば」と活動を続けている。
野崎さんは、「今後もできる限り自分の手で整備し続け、多くの人に見てもらいたい」と笑顔で話した。